FAQ

乗下船設備とその運用に関するFAQ

その他の事項

Q1 「9メートルマーク」の標示方法は決まっていますか?

IMPAは出入口までの高さが9メートルを超えているか否かを乗組員やパイロットが容易に識別するための「9メートルマーク」を舷側に標示するよう勧告しています。このマークの標示については次の点を考慮する必要があります。

  • 出入口の下方の船側に標示する。(図参照)
  • ブルワークを乗り越えて乗下船する場合、水面からの高さはブルワーク上端から測る。
  • 横傾斜は考慮しない。
  • 軽荷喫水で乗込口までの高さが8メートルを超えない船舶は標示の対象としない。

Q2 本船の乗組員数が少ないので当直航海士がパイロットの乗船に立ち会うことができません。

SOLASでは「パイロットラダーの取り付け及びパイロットの乗降は、船舶の責任のある職員が監督する。」と規定されています。ここでいう職員とは、SOLASについて十分な知識を有する「航海士」を意味しています。また、責任ある職員は、安全な通路によりパイロットを案内する必要があります。

SOLASには規定はありませんが、パイロットの安全確保のため、乗下船の立ち会いには次の点に留意してください。

  • 船橋と連絡を取るために携帯用トランシーバーを携行する。
  • コンビネーションラダーを使用している場合、アコモデーションラダーの最下段のプラットフォームに位置する。
  • 必要な作業を行うため、甲板部員を最低1人帯同することが望ましい。

Q3 パイロットラダーの他に甲板上に用意しておくものはありますか?

(1)夜間用照明

夜間にパイロットが乗下船する場合、舷側にあるパイロットラダーやパイロットが船舶に乗り込む位置が十分に明るくなるような照明を備えておく必要があります。この照明はパイロット及び水先艇乗組員を眩惑させないよう、真上からではなく、斜め後方(船尾方向)から投射するように注意して下さい。

(2)自己点火灯付き救命浮環

パイロットの海中転落に備えるため、この救命浮環を次の点に注意して用意しておきます。

  • 昼間においても準備する。
  • 救命浮環は、索で本船に連結しない。(乗下船は船舶の航走中に行われることが多く、連結してあるとパイロットから離れてしまうため。)

Q4 船陸交通用の舷梯は水先人用乗下船設備として使用できるでしょうか?

SOLASに定める水先人用乗下船設備としては認められません。但し、パイロットが舷梯を使用して陸上との間で乗降を行う場合、次の点を考慮して下さい。

  • ガイド・ロープ又はハンドレールは確実に固定する。
  • 下端のプラットフォームが水平になるよう確実に固定する。
  • パイロットの乗降中、舷梯の操作を行わない。

水先艇を使用して乗下船する場合、パイロットは原則としてパイロットラダーを使用しますが、波浪やうねりのない静かな海面状態においては、パイロットの承諾により舷梯を使用することがあります。この場合、舷梯下部と水先艇やパイロットが接触することのないよう舷梯下端のプラットフォームの高さの調節など現場において安全な措置を講じる必要があります。

Q5 甲板上に材木(又は鋼材)を積載しているため甲板上に通路が確保できないので船尾付近にパイロットラダーを設置してもいいでしょうか?

船尾付近の船体湾曲部に設置されたパイロットラダーによる乗下船は大変危険です。当連合会は関連規則の見直しなど抜本策の検討を国土交通省に要請していますが、当面の対策として、SOLASに規定されている「船体平行部での乗下船」を実行するため、次の事項について関係船社に要請しています。

材木等の甲板積船舶における乗下船の安全確保に関する要望事項
1.船幅が22.5メートル以上の船舶
  1. ブルワークにおける乗込口に1.5平方メートル以上のrecessを確保する。
  2. ICLL(国際満載喫水線条約)の解釈規則に抵触しない範囲で船側通路を確保する。但し、既存船については、なるべく早期に措置することとし、それまでの間は、2.に述べるとおりする。
2.船幅が22.5メートル未満の船舶

ICLLの解釈、規則により上記1.の措置が講じられない船舶及び同措置を講じるまでの既存船においては、乗込口とハウスとの間の甲板積材木上を歩行することとなるが、その場合の措置は次のとおりです。

  1. 「1.a」の措置がとれない場合、材木頂部における乗込口にハンドホールドを設置する。
  2. 材木頂部までの高さが9メートルを超える場合、パイロットラダーをブルワ−ク付近で固縛する。
  3. 乗込口から材木上の通路までの昇降のため、パイロットラダー又はこれと同等の安全な設備を設置し、確実に固定する。
  4. 材木上部の平坦性を確保する。
  5. 危険な凹部には踏み板及びハンドホールドを設置する。
  6. 材木上と甲板上との間は「c」と同様とする。
  7. 十分な照明を確保する。
  8. スパイク付オーバーシューズを準備する。
  9. 責任ある職員のほか、乗組員1人をパイロットのエスコートに当てる。

注 船幅22.5メートルを基準としたのは、1966年国際満載喫水線条約(ICLL)第44規則に関する1977年の解釈規則「船側のrecess幅は船幅の4%以内とする」と当連合会が希望する船側通路幅90センチメートルとを考慮したことによる。

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